ビットコインは、その性能向上のため何度も分裂を繰り返していますが、
今回も、そのハードフォークによって生まれた通貨、
ビットコインSVについてその特徴や将来性について調べました。
ビットコインSVがどのような通貨なのか気になる方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
ビットコインSV（BitcoinSV）とは？
ビットコインSVは、ビットコインキャッシュのハードフォークによって誕生した新しい仮想通貨です。
SVは、ビットコインの生みの親であるSatoshi Nakamoto氏の
「S」と、その展望を表すVisionの「V」からSVと呼ばれています。
2018年の11月、ビットコインキャッシュはハードフォークに際して、
ブロックサイズを32MBから128MBに変更して分裂する案と、
クロスチェーンを実装して分裂する2つの案が主張されました。
前者はスケーラビリティ問題に取り組むことであり、
後者は、クロスチェーンという機能を使うことによって、様々な通貨を、
取引所を介することなく通貨と通貨を繋ぐことを目的としたアップデートでした。
最終的には、1つの結論に至ることはなく、前者の内容でアップデートしたビットコインキャッシュが、
ハードフォークを起こし、ビットコインSVが誕生しました。
ちなみにクロスチェーンの実装を目指して分裂した通貨は、
ビットコインABCであり、いわゆる世間一般で言われているビットコインキャッシュとは、
ビットコインABCのことを指しています。
ビットコインSVのコンセンサスアルゴリズムは、
PoW（Proof of Work）、略号は「BSV」とされています。
ビットコインSV（BitcoinSV）の特徴は？
では次にビットコインSVの詳細を見ていくことで、その特徴に迫っていきましょう。
クエーサーによるブロックサイズの拡大
先述の通り、ビットコインSVが誕生した理由は、ブロック上限を引き上げることであり、
既にメインネット上では、128MBまで引き上げることに成功しています。
また、2019年7月24日の備えるアップデートの「クエーサー」では、
ブロック上限を最大2GBまで引き上げることを予定しています。
しかし、この2GBは余裕をもたせるためであり、実際の運用は、
512MB上限での運用を予定しています。
ジェネシスアップデート
ビットコインSVは、そもそも本来のビットコインのビジョンを目指している部分があり、
「回帰」を意味する「ジェネシス」のアップデートが2020年2月に計画されています。
ジェネシスにはいくつかのアップデートが含まれていますが、
特に非中央集権を表すものに、ブロックサイズの上限撤廃があります。
このアップデート後は、運営側がブロックサイズを決定するのではなく、
マイナーが中心となってブロックサイズを決定できるようになるようです。
クレイグ・ライト氏が開発
ビットコインSVの開発は、クレイグ・ライト氏であり、
同氏は、真偽の程は定かではありませんが、ビットコインの生みの親である
Satoshi Nakamotoであると過去には発言しており、
ビットコインキャッシュ誕生時には、そのサポートも行った人物です。
ハッシュ戦争には敗退
ハッシュ戦争とは、簡単に言ってしまえばどちらが「より長いブロックチェーン」を生成するか、
という競争のことであり、ABCとSV間でも行われました。
結果的にSVは、ハッシュ戦争に破れ正当な後継はABCとなり、
SVはビットコインキャッシュに続くものではなく、
新しい通貨としてのプロジェクトとして立ち上がっています。
ビットコインSV（BitcoinSV）が購入できる取引所は？
ビットコインSVは、残念ながら国内取引所には上場していません。
Bitfinexといった海外の仮想通貨取引所を利用しての取引となります。
当然日本円などの入金には対応していませんので、
国内取引所、もしくはウォレットから、海外仮想通貨取引所に、
基軸となる仮想通貨を送金し、そこから取引となります。
ビットコインSV（BitcoinSV）の将来性は？
ビットコインSVは、2019年7月現在、取引規模において、
現在9位となっており、ビットコインキャッシュよりも少し順位を落とす形となっています。
ビットコインSVは、そのチームの問題から、
仮想通貨大手取引所のバイナンスなどから上場廃止を受け、
その流れに協調するように、他の取引所からの上場拒否を受けています。
非中央集権的な仮想通貨を目指してはいるものの、クレイグ氏を始め、
中央集権的な性質がまだまだ強い通貨と言えます。
ただし、良くも悪くもクレイグ氏の発言は注目されるため、今後の動向に関しては、
同氏の発する内容やアップデートに注目していくと良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか？
ビットコインSVは、ビットコインキャッシュからハードフォークを起こして誕生した、
全く新しい通貨のことでした。
スケーラビリティ問題を解決したビットコインのようなもので、
今後の動向次第では大きな変化を起こす可能性のある仮想通貨です。
ぜひ参考にして頂ければと思います。
