昨年は他の年と比べてハッキング被害が多発しましたが、取引所から盗まれた合計額は減少しました。
サイバーセキュリティ専門のChainalysisの新しいレポートでは、2019年に発生した11のハッキング事件は、
2018年のコインチェックに対して行われた5億3,400万ドルの強奪、もしくは
遡ること2014年に4億7,300万ドル被害に遭ったマウントゴックスのような重大規模の事件に
近づくとはなかったということがわかりました。
ハッキングの急激な上昇にも関わらず、取引所から盗まれた合計額は2億8,300万ドルと急激に下落した、
とレポートでは述べられています。
「Coinbeneから盗まれた1億500万ドル以上のハッキングを含めなければ、
過去3年に渡って上昇した後、ハッキングごとに盗まれた平均値と中央値は2019年で、
実質的に下落している。」と追加しています。
「2018年のハッキング被害に比べ、2019年に我々が監視したたった54%のハッキングが1億ドル以上に含まれる」
「個人によるハッキング数の増加を考慮すべき一方で、
多様なハッカーが与えうる損害に対して、上限を設けているという点において、
取引所はより良くなっているということをデータは示している。」
この被害防止策は、取引所がセキュリティ性の低いホットウォレットによる資産管理の割合を下げ、
引き出し時にさらなる認証の要求や、疑わしい活動に向けた取引の厳密なチェックを行った結果だと信じられています。
取引所等はさらに、ハッキングと残りの仮想通貨コミュニティに詳細の共有を喜んで進み出ており、
これは、盗まれた資産の追跡をさらに容易にするでしょう。
Chainalysisのレポートはさらに、取引所攻撃から盗まれた主要な資産は、
ハッカー等が現金に変えるため、結局他の取引所に送られることになると発表しています。
しかしながら実際には、何年もの間、資産の一部はそのままの状態です。
そのような場合、盗まれた資産を回収するために法的な機会はまだあるかもしれません。