2019年の終わり頃、当時の大統領だったUeli Maurer氏は、
デジタル通貨は、現行形式では成功するチャンスは無いだろうと述べながら
FacebookのLibraコインを“失敗”と表現していました。
しかしながら、Bloombergで共有された内部メモでは、スイス政府は、
Libra仮想通貨を承認するためにFacebookとの提携の門を開くだろうという姿勢を示したということがわかります。
2020年が始まって以来、Simonetta Sommaruga氏によって主導されているスイス連邦は、
クロスボーダー決済のコスト削減と金融包摂の増加を模索しているプロジェクト等に門戸を開いたままだと言及しました。
Maurer氏は、現行形式でのプロジェクトは失敗していると主張し、規制当局者等や中央銀行等は、
Libraの裏付けとなる主要通貨群を決して受けれ入れないだろうと説明しながら、
スイス連邦でのLibraの将来は暗い見通しを描いていました。
こうした考えは、規制当局者等が技術系最大手企業と提携する道を模索しているので、
より広範なスイス政府のものというよりむしろ、Maurer氏の個人的な考えのように思えます。
Facebook Global Holdingsは昨年5月、ジュネーブでLibraプロジェクトをブロックチェーン決済企業として登録し、
Libra Network運営の拠点としてスイスを選びました。
Facebookの巨大なユーザーベースによって、
世界で最も大きいボーダレスな決済システムに潜在的になりうるこのプロジェクトは、
ジュネーブでの重要な雇用と商業機会を創造します。
Bloombergは昨日、Libraの規制状況が新鮮な面持ちにも関わらず、
規制当局者等が依然として、Libraの運命についてほとんど未決定であるため、
2020年のデジタル通貨発行について、Facebookの幹部等は確言することができません。
規制的な関心事
Libraはその始動以来、規制上の壁に直面しており、
議員、銀行、そして世界中の政府の怒りを買っており、これらの人々は、
このプロジェクトが、国家金融主権を弱体化させると確信しています。
10月、ロシアのIT首相であるDmitry Peskov氏は、
ロシアは、米国の議員等もLibraコインを違法にするなら、
Libraに加えCalibraのエコシステムも禁止するとの考えを持っていると示していました。
類似して、中国人民銀行前頭取であるZhao Xiaochuan氏は、
Libraは規制され、消費者のベストな関心の中で機能させるために国際通貨基金(IMF)によって
管理されなければならないと宣言しました。
欧州中央銀行の代表者等も同様、Libraには懐疑的であり、
ある幹部は、そのプロジェクトを“膨張しているが油断できない”と呼び、
伝統的に設立された決済ソリューションを欧州に要請しました。
引用元:Swiss regulators indicate that Libra could eventually gain approval