仮想通貨に関心のある人であれば、ビットコインETFという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
今回は、そのビットコインETFについて、改めて復習するとともに、
2019年3月現在のビットコインETFの現状に迫ってみました。
ビットコインETFが何かわからない人、ビットコインETFの現状が気になる人は、
ぜひ参考にしてみて下さい。
目次
ビットコインETFとは?
まず初めに、「ETF」とは上場投資信託のことであり、
この上場信託とは、特定の指数などに併せて価格が変動する金融商品のことを指します。
たとえば、日経平均株価に連動するようにパッケージ化されたETFであれば、
国内の企業の動向や国内経済に注目することで、ある程度今後の価格を予想することが可能になります。
ビットコインETFとは、つまりビットコインをパッケージ化し、
上場投資信託として扱うことを指します。
ETFは個人投資家だけではなく、企業といった機関投資家からの投資が期待できます。
機関投資家の場合、会社の資産を利用して買いや売りを入れるため、
価格の形成に大きな役割を持ちます。
もし仮にビットコインETFが実現化すれば、こうした潤沢な資産を持つ機関投資家の
流入が予想され、多くの買いや売りが発生する状況になります。
値動きの幅が大きい程、投資家は儲けることが可能なので、
ビットコインETFはこれまで注目を集めてきたニュースでした。
2019年3月現在、ビットコイン”ETF”は世界のどこを見ても認可されていませんが、
もし実現した場合は、何かを指標に連動した金融商品として作られることが予想されます。
ビットコインETFの認可はどこが行うの?
ビットコインETFの認可を行うのは、SEC(米国証券取引所)であり、
その動向が注視されています。
ちなみに今まで、SEC(米国証券取引委員会)には、
何度も仮想通貨取引所から、ビットコインETFの認可の申請がありました。
しかし、2019年3月現在、ビットコインETFの許可がおりた取引所は存在していません。
ビットコインはブロックチェーンを活用した画期的な技術ですが、
資金洗浄や、不正な価格操作の観点から、
これまでビットコインETFの認可は延期され続けているのが現状です。
スイスでは既にビットコインETPが認可済み
ETPとは上場投資商品の略であり、証券取引所で取引される金融商品の総称のことです。
昨年11月には、イギリスのスタートアップであるAmun AGによって支援を受けた
ビットコインETPは、スイス証券取引所に上場を果たしています。
約50%がビットコインに、残りの50%がリップルやイーサリアム、ライトコイン、
ビットコインキャッシュに投資されます。
しかしETPはSECやCISA(集団投資スキーム法)の規制対象にはならず、
金融商品として投資するには安心材料が少ないと言わざるを得ません。
2018年11月からスイス証券取引所にETPが開始されていますが、
2019年3月かけてビットコイン価格への大きな影響が無い現状を考えると、
やはりETFとしての認可が期待されます。
しかし、スイスの金融当局認可の元、仮想通貨が金融商品として公式に扱われた意義は大きく、
仮想通貨業界にとってはポジティブなニュースには間違いありません。
ビットコインETFに対する期待値の低下
米国の公的な機関はパブリックコメント(意見公募)2月20日からを行っていました。
2019年3月現在、SECにはパブリックコメントが7件のみ寄せられており、
ポジティブな内容がある一方で、
価格操作や、そもそも金融商品としての価値の無さを指摘する
ネガティブな意見があると発表されています。
ビットコインETFの申請が繰り返し行われる中で、
必ずしもその期待値は上場していないことが伺えます。
現在ビットコインETFの審査をしているのは2社
現在ビットコインETFの申請を行っているのは、VanEck社とBitwise社であり、
許可する場合、認可する場合、延期する場合、どのケースを取っても、
4月上旬には結果がわかります。
しかし審査が十分ではないとSECが判断した場合、
SECは、その審査期間を最大240日まで延期することが可能です。
実質10月まで決定を先延ばしできるわけですが、
現状、パブリックコメントが少ないこと、さらにネガティブな内容が大半であることから、
却下、もしくは延期が予想されます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ビットコインETFには関しては、様々な専門家が予想を行っていますが、
現状としては審査中であり、今月末から来月頭までのSECの発表に注目したいですね。
もし仮にSECがビットコインETFの認可を行った場合、
機関投資家の流入が見込まれ、仮想通貨市場は再加熱することが予想されます。
今すぐにビットコインETFが認可されることは考えにくいですが、
今後将来に渡って仮想通貨が浸透していけば、認可の可能性も0ではありません。
今後のSECの発表内容に注目です。