ICOはそのほとんどが詐欺と言われる一方で、
見事に「爆上げ」を果たした通貨がいくつか誕生しました。
ですので、ICOは数多くの億利人(おくりびと)を、
誕生させたと言っても過言ではありません。
しかし、3月に起こったある「きっかけ」により、
「ICO参加は禁止になった」という噂が
飛び交うようになりました。
今回はその辺りについて、実際のところどうなっているのか、
詳しく調べてみました。
ぜひ参考にしてみてください。
ICO参加禁止のきっかけは?
そもそも、「ICO参加禁止」との話が持ち上がったきっかけは何なんでしょうか?
それは「Tavitt」という企業が、
ICOを日本で実施するかどうか、金融庁と協議したことが、
事の始まりです。
その時の内容は、同社ホームページで報告され、
その内容から、「ICO参加禁止」という話が飛び交うようになりました。
以下、Tavitt公式ページより引用です。
・貴社の行っている日本居住者向けの業務が我が国の仮想通貨交換業務に該当している
・ホワイトペーパーでの日本居住者は販売非対象である旨の記載はもちろんですが、 それだけでは不十分であり、実際に日本居住者に販売しない(日本居住者が購入 できない)態勢を整備していただく必要があります。
・Wavesの技術面について詳しくは存じておりませんが、 日本居住者への販売(が可能な状態)が継続することは、 資金決済法違反の状態が継続することになります。
ICOでは、独自の”トークン”を発行して資金を調達しますが、
この”トークン”は、日本の資金決済法において「仮想通貨」に
該当します。
そして、日本において仮想通貨を扱ってよいとされているのは、
金融庁から登録を受けた「仮想通貨交換業者」のみですので、
それ以外の海外を含む法人等が、ICOを実施し日本人から
資金を調達するのは、NGなようです。
ということは、金融庁の”意向”としては、
海外のICO参加は禁止ということみたいですね。
本当にICO参加は禁止になったのか?
しかし、上記のやり取りは、
金融庁と、Tavittの間で交わされた内容の引用です。
2018年4月5日現在、金融庁から正式に、
「ICO参加は禁止します」という正式発表は行われておらず、
かなり「グレー」な状態です。
実際、Tavittの騒動以降でもその他のICO参加は可能な状態です。
さらにTwitter上では、こんな結果も報告されています。
・ただし日本に法人がある、または日本国内を対象にした事業展開をする企業の場合は交換業の申請対象になる場合がある
との回答でした。
結構突っ込んでききましたが、曖昧な返答ではなく明確に返答をいただきました。
ちなみに、国内で実施するICOについては皆さんご存知の通りの回答でした。
— Crypto Mafia 🥃 (@cryptomafiajp) 2018年3月7日
ではこの逆を考えると、日本で事業を展開しない、
そして日本に法人が無い企業が、
ICOを実施する場合は、ICOに参加することは大丈夫ということですね。
上記でも引用したように、「日本居住者向けの業務が」という
言葉がポイントのように、
その業務範囲が「海外」であれば問題無いようです。
結局どっち?逮捕される可能性は?
改正資金決済法は、仮想通貨を取り扱う業者に適用される法律で、
今のところ、それは利用者までに及んでいません。
もし利用者も罰せられるのであれば、
仮想通貨交換業未登録の海外取引所の利用は、NGとなります。
なので現実としては、ICOには参加可能ですし、
ICOに参加したからといって逮捕されるというのは、
非常に考えにくい状況です。
よって、ICO参加は今のところ、
白黒はっきりつかない、「グレー」な状態と言えます。
そもそも、ICO参加者を個別に調べ、
一人一人特定し罰するというのは、現実的に厳しいのが
実情ではないでしょうか。
しかし、このTavittの報告以降、
日本人が参加可能な海外のICOは減ってしまうかもしれませんね。
また、ICOには、詐欺まがいのものも多く登場しており、
安全かと言えば、疑わしいものばかりです。
結局のところは「自己責任」な側面が強いと言えるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
結論としては、今のところ、ICOへの参加は100%禁止では無いものの、
かなりグレーな状態と言えます。
「ICO参加は禁止された」という言葉が一人歩きしている状態ですが、
日本に法人が無く、日本人を対象としない業務、事業展開をする
ICOであれば、問題が無いようです。
とは言っても、上記以外のICO参加者全員を処罰するわけにもいかず、
その辺は、今後の法整備次第な側面があります。
ICOに関しては、詐欺的なものが多く、
その規制は今後強くなっていくかもしれませんね。